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笹崎直哉のコラム
牛体吊起について考えてみる その6

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2023年4月6日

先日地域の春祭りでダンスを披露してきました。生憎の雨でしたが、気合を入れてブレイクダンスをしてきました。何を思ったのか「きっと当日は晴れるだろう」と全く根拠のない自信があり、選曲とダンスの振り付けを激しくしてしまいました。もちろん本番は足が滑り、肝心なところでミス。今後の反省点ですね。これもまたいい思い出です。

さて牛体吊起シリーズの続きです。今回は起立困難に陥った症例における直腸検査で気をつけたいことを紹介します。そもそも直腸検査でどんなことが分かるのでしょうか。それについては戸田獣医師のコラム
第385話第386話「どんなときに検査するの?~直腸検査編~」をご覧ください。過去私は「牛が立たないからすぐ来て」という稟告を受け、直腸検査でやっと診断がついたケースがあり、そのほとんどが尿石症でした。尿路結石によって排尿障害に陥ってしまうと膀胱に尿が貯留し、パンパンに膨満します。発見が遅れ尿閉が続くと膀胱破裂や腎不全を起こし、予後不良となってしまうケースもある恐ろしい疾病です。一方直腸検査で膀胱の重度膨満を認め、内科療法での治癒が難しいケースでも、可及的速やかに尿道バイパス手術を実施後

排尿良好となり、無事丸々と太って出荷されることもありました。膀胱は膨らんで大きくなってさえすれば、直腸検査での触診は意外と容易です。なので「去勢(雄)牛が立たない」という連絡を受けた場合、「尿石かもしれない」と予想して農場に向かうようにしています。

 
 
 
 
今週の動画
BoviLab use 1 (現場でBoviLabを使ってみよう! その1)

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