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未熟な子牛がミルクを飲むと下痢をするときは |
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2025年10月1日
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最初にちょっと注意喚起ですが、栃木県内でも猫のSFTSの発生が確認されました。
過去のコラムにもまとめているのですが、農場にいる猫や近くの野良猫も、ご自身が草刈りをする際などにも、マダニには十分注意を払うようにしてください。
「農場の猫もSFTSに注意」「SFTSが関東にも」
さて本題ですが、早産や低体重で産まれた子牛がミルクを飲むと下痢をする、ということはありませんか?
下痢の原因は感染性から非感染性まで多岐にわたりますが、未熟な状態で生まれた子牛は消化機能が弱く、ミルクの消化不良が下痢の大きな原因となっている可能性があります。
このタイプの下痢では、親付けから人工哺育に切り替えても下痢が長期的に続いたり、ミルクを切ればピタリと下痢が止まったりします。
もし、獣医さんによる様々な治療薬や生菌剤、点滴でも改善しない場合は、今のミルクの給与方法や種類を見直すことが最も重要になってきます。
給与方法の再確認
① 希釈濃度
ミルクの希釈は、メーカーの推奨通りになっていますか?濃度の違いだけでも下痢を引き起こす原因となります。
② 給与時の温度
哺乳時のミルクの温度は 43℃前後が理想です。39℃以下になると、第四胃に送るための「第二胃溝反射」が正しく起こらず、第一胃に入ってしまって発酵し、下痢につながります。
③ 給与回数
一度に与える量を減らし、頻回給与に切り替えましょう。例えば大変ですが、500ml程度のミルクを1日4〜5回に分けて与えることで、消化管への負担を分散できます。
ミルクの種類の見直し
① 脂肪含量
今お使いのミルクは脂肪25%前後の高脂肪タイプではありませんか?未熟な子牛(特に和牛子牛)にとっては消化の負担が大きく、下痢を起こしやすい傾向があります。脂肪20%程度の標準タイプ、または脂肪18%以下の低脂肪タイプへの切り替えを検討しましょう。
② 油脂の種類
ミルクの原材料が動物性油脂主体か、植物性油脂主体かによっても、子牛ごとの消化性が異なります。現在使用しているものと逆のタイプに切り替えてみるだけで改善することもあります。
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今週の動画
牛の目をチェック!【脱水?】
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