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SFTSが関東にも |
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2025年6月25日
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前回のコラムで「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」についてご紹介しました。
その中で、SFTSは西日本を中心に発生している感染症だとお伝えしたのですが、先日ついに茨城県で感染が確認されました。
ダニの予防薬投与済みであった室内飼育の猫が、脱走後にマダニに咬まれ、SFTSに感染してしまったとのことです。
関東では以前、人での感染報告がありましたが、ペットへの感染は今回が初とみられ、私のいる関東地方でも感染するリスクが現実のものとなってきました。
これまでは温暖な気候の西日本で発生が中心で、東日本地域では大丈夫だろうと考えがちです。
しかし近年の温暖化の影響により、SFTSウイルスをもつマダニが関東以北にも生息域を広げているようです。
SFTSウイルスは、基本的にシカやイノシシなどの野生動物の間で、マダニを介して拡がっています。
そのため、山間部に近い農場や、イノシシの被害が出ている農場では、SFTSウイルスをもつマダニが近くにいる可能性が非常に高くなります。
特に今の時期の初夏から、秋にかけて流行シーズンです。
これからの時期は、人も虫除けスプレーを使用し、猫は屋内で飼育するか、屋外へ出る猫との濃厚接触は避けるように心がけましょう。
ちなみに牛も、もしSFTSウイルスをもつマダニに咬まれれば、症状は出なくても感染はしてしまいます。
実際に中国や韓国では、牛やヤギなどの家畜からもSFTSウイルスが検出されています。
このことから、家畜によりSFTSウイルスの感染が拡大している可能性も否めません。
SFTSは人にとって比較的致死率の高い感染症です。
これ以上の感染拡大リスクを少しでも減らすため、牛のマダニ駆虫も徹底していきましょう。
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今週の動画
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