2012年6月7日 以前コラム(262話、263話)で紹介したワラのビタミンがやたらと高かった農場。ビタミンが高いということがわかったのでそのわらを給与する時期を前期のごく初期に限定し、中期はしっかりとビタミンレベルの下がっているワラを与えるようにしたところ半年近くかかりましたが成績が非常によくなりました。ここまで成績がよくなるものかと驚くぐらいよくなっているのです。もちろんそのほかにも要因はあるかもしれないのですが、ここまで状態が改善するとやはり粗飼料の重要性を改めて考えさせられました。伏見獣医師も別の農場でのビタミンレベルが高い例を報告しています。繁殖でもそうですが、どうしても農家さん、獣医さん、技術員さんは配合飼料のほうにばかり意識がいってしまいがちです。 ある農場ではワラがカビており、牛さんの嗜好性が非常に悪いところがありました。恐ろしいことにパッと見ただけではカビているとわからないようなワラもあります。しかし、普通のワラと比べると食べる量の差は歴然でした。これではやはり良い成績は望めません。なかなか大変な面もあると思いますが、これからますます粗飼料の重要性は増してきそうです。 前の記事 第279話: 改めて掃除の威力を感じる | 次の記事 第281話: リスボン放浪記 その1 |