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子牛市場の残睾問題② |
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2025年5月28日
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前回の続きです。
今月の矢板市場で出品されていた残睾の子牛2頭のうちの1頭、再去勢を担当させていただきました。
鎮静をかけて保定し、きちんと切開して精巣を露出させ、糸で結紮して去勢をしました。


大きさ伝わりますでしょうか?私史上、過去最大の収穫です。
残睾の牡牛は、他の子牛より安値で取引されてしまいます。
これは、去勢遅れの影響により、肉質が硬くなったり脂肪が乗りにくかったりする可能性があるためです。
気性が荒く、ハンドリングが難しい場合もあります。
さらには、市場で近くの雌牛に乗駕して交配してしまう事故も起こりかねません。
子牛市場に出す300日齢前後は、すでに採精可能な状態になっています。
(過去コラム参照:「皆様、去勢忘れの牛はいませんか・・・??」)
このことから、矢板市場の名簿には、去勢について以下の注意書きがあります。
・4か月齢での実施(リング去勢は不可)並びに確認
・バルザック去勢を行っている牛は出荷前に必ず残睾の確認
また、バルザック去勢ではなく観血的去勢を実施するよう、農協から注意喚起もされているそうです。
このコラムをきっかけに、バルザックなどの非観血的去勢から、切開をする観血的去勢に切りかえませんか?
目視で確実に去勢をするため、片玉残しは防ぐことができます。適切に行えば、餌食いも落ちにくいですよ。
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今週の動画
スターターを食べさせる
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