(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
加地永理奈のコラム
第37回とちぎの和牛を考える会

コラム一覧に戻る

2024年12月4日

****************************************
2025年卒獣医師採用について
(有)シェパード鹿児島本所(鹿児島県阿久根市)、栃木支所(栃木県那須塩原市)ともに獣医師を募集しております。
詳細はこちらをご覧ください。
随時実習も受け入れております(5年生以上対象)。
****************************************
 

今年も「とちぎの和牛を考える会」の集まりに参加してきました。
今年は11月29日の“いい肉の日”での開催でした。

今年の講演は、「呼吸器疾病ワクチンについて」と題して、ゾエティスさんから鼻腔粘膜ワクチンのTSV3について、具体的な使用方法等のご紹介がありました。
TSV3については過去コラムでも紹介させていただきましたが、
今回の要点は
・抗生剤で治療した子牛の頭数が増えるタイミングを調べ、そのピークがくる前の日齢で打つことで顕著な効果が認められる。
・牛RSウイルス発生など、呼吸器疾病のアウトブレイク時の緊急的な使用でも効果が認められる。
・TSV3の2回投与や、注射型ワクチンとの組み合わせにより、さらに強力な免疫誘導が期待できる。
ということでした。

そして午後の部では、「矢板家畜市場の次世代和牛農家からの提言」ということで、後を継がれた若い世代の方々のパネルディスカッションがありました。

繁殖農家さんがゲノム検査をするメリットについて話題になった際、「市場で去勢子牛のゲノムを表示してほしい」という意見に対して、一部試験的に実施し始めたところがあるという情報がわかったり
休みが取れないという悩みから「ヘルパー制度が充実してほしい」という意見に対して、それも含めた要望書を提出したという話があったり
その場で活発に情報が交わされるような会でした。

また、とちぎ和牛の生産に関わっている55歳未満の経営者の方々で集まった「とち和会」という組織も発足されていることを知りました。
パネルディスカッションでも、同世代の同業者となかなか出会えず相談できないという話がありました。私も、年の近い獣医師がもっと近くにいたら良いなと思うことがありました。
そのため今回の会で、牛トークのできる若い農家さんとつながりが増えたことを嬉しく思います。今後も横のつながりで相談しあっていきましょう!
 
 
今週の動画
牛さんの目が飛び出ていると・・・

|