(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
加地永理奈のコラム
熱中症対策を聞き取り②

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2024年8月14日

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2025年卒獣医師採用について
(有)シェパード鹿児島本所(鹿児島県阿久根市)、栃木支所(栃木県那須塩原市)ともに獣医師を募集しております。
詳細はこちらをご覧ください。
随時実習も受け入れております(5年生以上対象)。
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前回の続きです。農家さんが実際にやっていると教えていただいた熱中症対策について紹介しています。

・添加剤
暑熱期専用の「アイス」という添加剤を使用している方がいました。体温を下げる効果が実際にあるとのことです。
「アイス」には、浸透圧を調整する物質であるベタインが含まれていることで、細胞の保水効果があり、脱水を緩和してくれます。他にも、カプサイシンにより体表面の血流を促進し放熱を促す効果、ポリフェノールにより抗酸化効果もあることで、暑熱による体温上昇を抑えてくれるようです。

また、以前のコラム「夏バテにビタミンB」でも「ナイアコート」という添加剤についてお話していますが、ビタミンB群が入っている添加剤をあげている農家さんが多くいらっしゃいます。
ビタミンB群は、代謝促進、血行促進の効果が期待できます。
夏は暑熱による酸化ストレスで、活性酸素という毒素が増えてしまいます。活性酸素を含む毒素を代謝するのは肝臓ですが、ビタミンB群の1つパントテン酸カルシウムが強肝剤であり、肝臓の代謝を助けてくれます。

シェパードのコンサル先の農家さんではビタミンB群を含む「リカバリーM」を給与している方が多いです。
リカバリーMはビタミンB群に加えて、酸化ストレスに対抗する抗酸化物質のビタミンEがたくさん含まれています。
ビタミンEは少量ずつ経口摂取で1番良く吸収されます。実際に給与している農家さんが血液検査をしたところ、ビタミン製剤を注射するよりもリカバリーM給与の方が、血中濃度がグンと上がっていたとのことでした。
 
 
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