2024年3月26日 **************************************** Hさん「先生、突然食いが悪くなったんだよね~~、ちょっと診てよ」 ハス「う~ん、診察したところ、大きな問題はないですよ~。熱もないし、便の状態も問題なし。聴診で異常な音も聴こえないし、第一胃運動もあることはあるしな~」 Hさん「餌を与えた時の食いつきは良いんですよ。でも、しばらくして食べるの辞めちゃうんですよね~。配合飼料は食べるけど、粗飼料の食いがわるいんです」 ハス「そういえば、この牛さんは以前と比べてなんだかイライラしていません?昔はもう少しおとなしかったと思うんだけど」 Hさん「そうですかねえ。確かに言われてみればそんなようか感じもしますが・・・。そういえば先生、歯の生え変わりが原因とか考えられませんかね?」 ハス「う~~~ん、歯の生え変わりの時は確かに一時的に食欲が落ちる時はありますよね。ただ、歯の状態がおかしいと涎(よだれ)が結構出ますよ。特に肥育牛の場合は生後20カ月から24カ月あたりで第一切歯が生え変わるので涎をだす場合が多いです。この牛さんは3歳だし、涎もでていないから歯の生え変わりじゃないんじゃないかな~」 Hさん「なんか歯がおかしい感じがするんだよなあ~」 ハス「わかりました、それでは口を開けて中を見てみましょう!!」 歯は大丈夫だと思います! まずは一回血液検査を実施して異常がないか確認しましょう。この牛さん、イライラして結構動くので口に「もーうごかん」(第62話参照)を噛ませてください。 Hさん「わかりました、先生気を付けて採血してくださいね」 ハス、Hさん「ん???なんだ、なんだ???」 牛さんが粗飼料の食いが悪くなったわけ。 納得です。 おそらく抜けた歯はちょうど3歳だったので臼歯の乳歯になります。 |