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松本大策のコラム
「今日は運送屋さん」の続報の続報(と神経麻痺の治療)

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2024年1月27日

 先日からナックリング、前膝伸展不全、後肢の麻痺の子牛の話題(運送屋さん運送屋さん続報)を書いていますが、その子を新しい農家さんに連れていったあと、再度プリモボランとカルシトニンで骨形成の正常化と筋肉、靭帯、関節の正常発達を促進したところ、もうすっかり跳び跳ねるくらいに元気になってくれました🎵

 この子は、ほかにも後肢の力が入らず踏んばりが利かなかったので、筋力の低下だけでなく支配神経(おそらく腰部の脊髄)が損傷して神経麻痺を起こしていると考えられたため、そちらの治療もしました。

 シェパードでは、神経麻痺の治療は損傷部位の炎症を取り除くためにデキサメサゾンを用い、また神経賦活処置としてビタミンB1、B6、B12を使います。これを10日位やってあげると、かなり重度の神経麻痺でたてない子も復活することが多いのです。

 この子も1週間元の農場の方にしっかりこの処置をやっていただきました。
新しい農家さんに引き取られてからは、お薬(ナイロジン注)が製造中止で手に入らなかったこともあり、人間のアリナミンEXを1日三錠飲ませていただきました。

 この処置は覚えておかれると、なにか役に立つかもしれません。
 この子も下のビデオのようにとても元気に復活してくれましたよ😃

 

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