(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
加地永理奈のコラム
運送屋さん続報

コラム一覧に戻る

2024年1月24日

先日の松本先生コラム「今日は運送屋さん」でご紹介した子牛について、続報です。

生まれてから2週間、新しい農家さんへ移動してから数日が経ったところで、経過観察のために農場へ伺いました。
そこで目にした光景がこちら、なんと自力で立ち上がっていました。

数日前までは補助ありでしか起立できなかったのですが、ミルクの時間とわかると自力で立ち上がり、そのまま立ってミルクを飲むことができるようになりました。
まだ後肢の伸展不全があり姿勢は悪いのですが、良い経過に向かっているとわかり安心しました。別の子牛かと思うくらいの、この子の治癒力に脱帽です。
治療中は、このまま良くなってくれるか再び悪化してしまわないかと不安にもなり、その中で農場の現状も踏まえたりすると、治療をいつまで続けるのか判断が難しくなります。ただ今回は珍しいケースですが、新しい農場で治療を続けるという選択肢もあることを経験することができました。皆さまのご尽力に感謝します。

この日は追加治療として、筋肉や靱帯の増強のためのプリモボラン、骨の変形のためのカルシトニンを再度投与し、神経賦活のためのビタミンB群は市販のアリナミン錠を1日1錠経口で与えてもらうことにしました。

元の農場のスタッフさんも移動後の経過を気にかけてくださっていたので、元気な様子をお伝えしたところ大変喜んでくださいました。

頑張ろうね
 
 
 
今週の動画
発情の牛を観察「スタンディング」

|