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ワクチンとビタミン |
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2023年9月13日
ワクチンを打つために牛を捕まえるので、せっかくだから一緒に何か打つものはないか、というご相談をいただきました。
結論から言うと、ビタミンの注射が併用可能です。
導入時、肺炎治療後、痩せてしまう牛の改善などに「V4処置」を推奨していますが、こちらの処置が併用可能でおすすめです。
中でもビタミンEは、ワクチンの効果を増強させる「アジュバント」としてそもそもワクチンに含まれています。
ビタミンEの効果は、酸化ストレスの減少、免疫強化などです。
血中ビタミンE濃度が高いとワクチン接種後の抗体産生が促進されることが報告されています。ビタミンEはワクチンの効果を高めるために必要な物質の一つであると言えます。
最初の質問の意図からはズレますが、ワクチン接種時に血中ビタミンE濃度が低いとワクチン効果が減弱することが分かっているので、事前にビタミンEを投与して高めておくことが推奨されます。
ワクチン同士の併用は避けましょう。同時に接種すると、干渉作用によりワクチン効果が抑制されるものがあります。
また、抗生物質との併用も避けましょう。生きた細菌をワクチンとしているものでは、抗生物質によりその増殖が抑制され、効果が減弱する可能性があります。
抗生物質により治療中の牛となると、発熱していたり免疫力が低下していたりが考えられるので、そういった状態ではワクチン接種に対してうまく反応しないことがあります。
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