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「V4処置」に変更します!(旧称「肺炎後処置」)

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2019年7月22日

 これまで多くの農場で「肺炎後処置」として実施していただいていたものを、新しく「V4処置」と呼称を改め、改めてその意義と正確な実施方法をお話ししようと思います。

 旧称こそ「肺炎後処置」としていましたが、本来の働きは

 1,炎症に伴って増加して身体に酸化障害を起こす「活性酸素」の除去
 2,肺炎の後に現れる「骨軟症」の治療
 3,骨軟症と同じ変化で起こるタンパク同化率低下(痩せてしまう)の改善

なのです。旧称では、「肺炎の後の改善策かぁ」と誤解されることも多かったのですが、実は「なんか発育が遅れ気味だなぁ」とか「骨折の後、太り方が鈍い」などの症例にも、大変有効なのです。
 だまされたと思って、痩せた牛さんやガリの牛さんに使ってみて下さい。肥育中期もビタミンAを使い続けるのですが、以前お話ししたように全く肉質に影響を及ぼしません。

 それから、又聞き的にこの方法を実施した方から、「骨軟症が悪化した」などの相談がくるのですが、せっかくマニュアルを提供しているのですから、勝手にアレンジしないで下さい。特に多いのが、ドン八ヶ岳の使用をはしょる方。ビタミンD3を使用する際は、必ず ドン八ヶ岳ADE を併用して下さい。そうでないと逆に骨からのカルシウム溶出が進行してしまいます。
 2回目からは ビタミンD3 は、使用しません。短期間にビタミンD3を追加すると心臓にカルシウムが蓄積してショックを起こすことがあるからです
 特に指定がない場合、出荷まで毎月続けて下さい。
 
 
【注射法】
肥育牛
初回は骨軟症の改善も含めて
 ビタミンD3注 3~5ml+ビタミンADE注 3ml+ビタミンE注 10ml+パンカル注 10ml皮下注
 ドン八ヶ岳ADE 50g×10日間飼料添加

次の月から毎月1回
 ビタミンADE注 1ml+ビタミンE注 10ml+パンカル注 10ml皮下注

育成牛
初回は骨軟症の改善も含めて
 ビタミンD3注 1~3ml+ビタミンADE注 2ml+ビタミンE注 10ml+パンカル注 10ml皮下注
 ドン八ヶ岳ADE 5~20g×10日間飼料添加

次の月から毎月1回
 ビタミンADE注 1ml+ビタミンE注 10ml+パンカル注 10ml皮下注
 
 
 頭数が多すぎて対応できない場合の次善の策として「簡略法」も併記します。
ただし、あくまで効果を求めるなら注射法を実施して下さい。

【簡略法】
最初の月
 ビタミンD3注をセリまでの牛は3ml、肥育牛および母牛は5ml
 ゼノビタン(ビタミンADE注)すべての牛で3ml
 ビタミンE注 すべての牛で10ml
 パンカル注 すべての牛で10ml
 を全て(4種とも)混合し、皮下注
 およびドン八ヶ岳ADEを セリまでの牛は5~20g、肥育牛および母牛は50g×10日間飼料添加

翌月より(発育改善後2ヶ月以上は続ける)
 ビタラップ63 セリまでの牛15ml、肥育牛および母牛30ml飼料添加(可能ならば経口投与)
 リカバリーM セリまでの牛50~100g、肥育牛および母牛100~200g×5日間飼料添加(可能ならば経口投与)
 
 
※最初の月のドン八ヶ岳は決して省略しないこと(骨軟が悪化します)!

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