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戸田克樹のコラム
第395話「獣医師待ちの間にできること④」

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2023年6月12日

確認しておいてほしいことその⑤「胎位の確認」
頸管の開き具合を確認するために手を入れたら、そのついでに子牛の状態も確認してみましょう。子牛はすぐそこにいますか?それともまだ遠くの方にいて触れませんか?頭は触れますか?触れる足は前肢でしょうか、それとも後肢でしょうか。実際に触ることでたくさんの情報を得ることができます。後肢から出てこようとしている場合は頭が触れないことだけでなく、飛節を触ることで確定することができます。頭が触れないとしても、首が曲がっていて触れないだけである場合もあるので、関節を触って前肢なのか後肢なのかを確定させることが重要です。

足がこの向きだと…

後肢からでした!

このときは・・・

頭からでした!

もし後肢から出てこようとしている場合は牽引を初めていくと子宮内で呼吸してしまう可能性があるので、牽引をはじめたらなるべく早く出さなければいけませんね。出てこようとしている足が前肢であれば必ず頭部も産道にのせて牽引しましょう。もちろん、農家さん自身が無理にそこまでする必要はありませんが、「頭が触れない」「後ろ足から出ようとしている」などのような情報は子牛の位置をイメージする一助になりますので、獣医師としては事前情報としてこうした情報が得られると助かります。

胎位参照:お産トラブル時の薬~プラニパート編①~ | 有限会社シェパード中央家畜診療所 (shepherd-clc.com)
 
 
 
 
今週の動画
BoviLab use 4 (現場でBovilLabを使ってみよう その4)

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