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増飼をしたOPU結果の比較 |
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2022年12月7日
以前のコラムで、OPU前に肝臓ケアやエサの増量を行うと回収卵数が増加するというお話をしました(「OPU前に肝臓ケア」2022/11/16)。
今回実際に、農家さんがOPU前のエサのコントロールをしてくださったので、その結果を簡単に比較してみようと思います。同じ母牛で、OPU前2週間のエサのメニューを以下のように変更し、1か月間隔でOPUを行いました。
① OPU1回目 10月
・配合飼料通常1kgのところ、1.2kgに増量
⇒回収卵数22個、培養卵数20個
⇒凍結卵数5個(生産率25.0%)
② OPU2回目 11月
・配合飼料通常1kgのところ、2kgに増量
・強肝剤飼料(ミルカン100g)を新しく添加
⇒回収卵数33個、培養卵数30個
⇒凍結卵数12個(生産率40.0%)
1頭のみのこれだけの比較では何とも言えませんが、単純にみると、倍量の配合飼料とミルカンの給与により回収卵数も生産率も上昇しています。今までもOPU前に増飼してくださっているところでは成績が良いという実感がありましたが、感覚的でした。今回、倍量に増やす前後を比較することができ、このような結果となったので、今後もオススメしていこうと考えています。
ただし注意点として、タンパク質だけ極端に増やしてしまっては、NFCとDIPのバランスが崩れアンモニア余剰となり、その分解のために肝臓に負荷をかけてしまいます。そのため、同時に粗飼料もしっかり給与すること、糖を添加することもポイントになります。
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