2017年7月26日 そもそもペニシリンってなんでしょう。 ペニシリンの構造やどうやって病原体を退治してくれるのかについては112話、122話を参照ください。 病原体のもつ「細胞壁」と呼ばれる一番外側の殻をうまく作れなくすることが重要な効果ですね。細胞膜がむき出しになると、外部環境に耐えきれず病原体は死滅していくのです。 アレルギー反応というのは過剰な免疫反応です。免疫反応が起こるためには体が「これは異物だ!やっつけなきゃ!!」と、侵入してきたものを自分の体にとって不都合なものだと認識する必要があります。ここで大切になってくるのがペニシリンの構造です。 ペニシリンはβラクタム系抗生物質と呼ばれます。 「βラクタム環」と呼ばれる構造を有しているからです。この構造がアレルギーを誘発させている可能性があります。ペニシリンでなくても、この環状構造をもつ抗生物質であればアレルギー反応が出る可能性は十分にあります。ここ、重要です。代表例はセフェム系の抗生物質です。 |