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戸田克樹のコラム
第147話「ペニシリンアレルギーの恐怖~そもそも論②~」

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2017年8月9日

台風5号の遅さには驚愕しました。鹿児島では大隅半島のほうで大きな被害が出てしまいましたね。幸いにも診療所近辺では大きな被害はなかったのですが、台風が去ったあとは相変わらずの高い湿度と高温に悩まされる日が戻ってきました。
あ゛あ゛~~~( ゚Д゚)
 
 
 「そもそもアレルギーって何?」

花粉症に代表されるアレルギーですが、その言葉自体はとても身近になりましたよね。
アレルギー反応は過剰な免疫反応とよく表現されます。
日ごろからだを守ってくれる免疫反応によって、なぜアレルギーなどという困った反応が起こってしまうのでしょうか。

ペニシリンアレルギー反応はⅠ型アレルギー

アレルギーにもいくつかタイプがあり、Ⅰ型からⅣ型まで分類されています。
ペニシリンアレルギーはⅠ型アレルギーに分類されていますね。このグループの主役は「IgE」というタイプの抗体と「マスト細胞」という免疫細胞です。

免疫反応を引き起こすものを「抗原」と呼ぶのですが、その抗原にくっついて目印の働きをしてくれる抗体さん。ふつうは「IgG」というタイプの抗体がくっついて、好中球(病原体などを食べて処理してくれる優秀な免疫細胞さんです)に「これ、異物だよ!食べて食べてー」と伝えてくれます。

ところがIgEと抗原がくっついた場合はどうなってしまうのでしょう…。 

つづく。

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