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戸田克樹のコラム
第145話「ペニシリンアレルギーの恐怖~導入編~」

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2017年7月20日

とある農家さんで見かけたこんなシャレた看板さん。
農場内では減速をお願いします♪

少し前のことですが、診療管内で立て続けにペニシリンアレルギーと思われる症例が立て続けに起こったことがありました。
「うちでも出たことあるよ!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、「聞いたことはあるけど、まだ出会ったことはないなぁ」、あるいは「なにそれ?」という方ももちろんいらっしゃることでしょう。

私も気づけば社会人4年目に突入し、もうすぐ30歳という現実に打ちひしがれておりますが、それでもペニシリンアレルギーと思われる症例には数えるほどしか出会っていません。
あれだけ(どれだけ??笑)注射を打ってきたのに数例しか出会っていない…となると、発生頻度としてはかなり低いということになります。

特徴的なのはまぶたや外陰部が腫れてくるという症状ですよね。

これだけわかりやすい外貌の変化をもたらすので、発見は容易です。
ペニシリンが体内に侵入してから症状が出るまでにさほど時間がかからないということも特徴のひとつです。

ペニシリンを投与したあとに目が腫れてくるあのアレルギーでしょ?

ということは分かっていますが、せっかくの機会なのでこのテーマを少し掘り下げて勉強してみることにしました。

つづく

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