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銅欠乏用の添加剤② |
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2026年3月11日
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12月のコラム「銅欠乏用の添加剤」の続きです。
牛が銅欠乏と診断された場合、銅が含まれた添加剤を補給します。
その際、成分表には「硫酸銅」と「有機銅」の2種類が見られることがあります。
「ドン八ヶ岳」に含まれているのは硫酸銅、「アベイラ」「どっこいしょ和牛」に含まれているのは有機銅です。
どちらも銅を補給する目的は同じですが、体内での吸収のされ方に違いがあります。
硫酸銅は無機銅と呼ばれ、昔から広く使われており、水に溶けやすく安価で扱いやすいという利点があります。
しかし、牛が食べている飼料中にモリブデンや硫黄、鉄などのミネラルが多く含まれていると、それらと結合してしまい、銅が腸管から吸収されにくくなるのが弱点です。
この中でも鉄は、サイレージへの土の混入により増えやすいので、飼料分析を行っていたら値を確認してみてください。
一方、有機銅は銅がアミノ酸やペプチドなどの有機物と結合した形の銅で、「キレート銅」などとも呼ばれます。
この形では第一胃内で他のミネラルと反応しにくいため、銅が安定した状態で小腸まで運ばれやすく、結果として吸収効率が高いとされています。
ただし、有機銅は硫酸銅より価格が高い傾向があります。
そのため、通常のミネラル補給では硫酸銅を基本とし、銅欠乏が問題となっている牛群や吸収阻害が疑われる場合に有機銅の添加剤に替えるといった使い分けが有効です。
ちなみにコラムで紹介した母牛は、銅欠乏と診断されてから「どっこいしょ和牛」100gの添加を続け、2ヶ月で17μg/dLから67μg/dLまで回復してきました。
銅は繁殖や免疫、被毛の状態にも関わる重要な微量ミネラルです。
飼料成分や牛群の状態を見ながら、適切な形態で補給してあげましょう。
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