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銅欠乏症用の添加剤 |
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2025年12月10日
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尿でわかる!マイコトキシン検査はじめました
尿中カビ毒検査とは(チラシ) / ご依頼の手順など
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前回の続きです。
銅欠乏症の母牛の外貌写真を農家さんからいただいたので、改めて掲載します。

前回掲載した写真より被毛が退色しているのがよくわかります。
まるで肌色が見えてしまっているかのようですね。
この被毛の退色と繁殖障害の原因が「銅欠乏症」でした。
銅欠乏症の治療には、過去のコラム「銅欠乏症のお話」にも記載がある通り、銅の添加剤が必要です。
体内で吸収されやすい有機銅を含む添加剤は、「ドン八ヶ岳」や「アベイラ4(ジンプロ社)」、銅単体の「アベイラ銅(ジンプロ社)」などがあります。
こちらの農家さんでもアベイラの導入を検討していたのですが、1袋25kgの販売単位で使いきれないな…と悩んでいたところ、日本全薬工業さんから「どっこいしょ和牛」という添加剤もあることをご紹介していただきました。

これは炭酸カルシウムを基本とした添加剤で、有機ミネラルも含まれており、こちらを100g給与すると、アベイラ4を10g給与したことと同等になるとのことです。
販売単位も1袋10kgと扱いやすい量で、ビタミンは含まれていないため、他の添加剤と混ぜることも可能です。
ということで、こちらを銅欠乏症と診断された母牛2頭に1ヶ月間給与していただくことにしたのですが、2頭とも味がお好みでなかったようです(^^;
そのままあげたら残してしまうので、ふやかしてみたり、他の物と混ぜてみたりと、農家さんが試行錯誤してくださった結果、糖蜜をかけたら食べてくれているとのことでした。
頑張って食べてもらい、1ヶ月後に再検査予定です。
良くなりますように!
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今週の動画
1トン越えの肥育牛!
今回は、出荷前の肥育牛の紹介です!
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