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戸田克樹のコラム
第94話「DEBESOに注意~治療②~」

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2016年7月12日

ついに買いました。念願のホース。

これで何をするのか。洗車です!
最近の豪雨で山道を走る診療車は泥まみれ。戸田の心も曇りがち…。
診療終わってからわざわざ洗車しにスタンドに行くのもな~。時間もないしなぁ~。
そうだ!職場で洗っちゃえばいいじゃないか。ということで購入しました。
泥がついてもその日に流せばこびりつく心配もなし。
きっと、戸田の心も晴れ渡るのではないでしょうか。

さて、臍ヘルニアとの戦いがついに始まりました!
今回用意したものはこちら
①ネット
②何かしら固くて薄いもの

ちなみに普段はこちらを使用して治療にあたります

(テンソプラスト)

強度も通気性も、伸縮性もあるこのテープで巻くだけで十分治ります。ガムテープやその他のテープなどでも良いのですが、巻くと肌が蒸れて脱毛することがあり、はがした後がかわいそうになることもしばしば…。
そのため、テーピングそのものに抵抗感のある農家さんも少なくありません。

そのような場合は通気性が十分にある農業用ネットで対応します。
ただ、ネットだけだとヘルニアを押し込む力が弱いので「何かしら固いもの」でサポートする必要があります。
子牛の安静な伏臥を妨げないよう、厚みのないもの・角がない素材(もしくは角をとる処置を施す)を選択しないといけないという注意点はありますが…。
ペットボトルや段ボール(湿らないようガムテープでぐるぐる巻きに補強したもの)をこれまでに使用したことがありましたが、今回はクリアファイルでトライすることにしました。パワーは弱いですが、やわらかく形状が崩れにくい彼の利点に懸けてみることに…。

1枚だとペラペラなので、折り曲げて強度をアップ。
そして、ずれることがないよう&デベソちゃんをきちんと還納させるためにストッパーを装着!

ちなみにストッパーは子牛用留置針のキャップを使用しました。切れ目を入れてタコさんウインナーの様にして装着します。

そしてそれをネットに固定

これで準備はOK!
デベソに照準を合わせてしっかりと押し込んで、その状態をキープできるよう、なおかつ子牛が苦しくないようにネットをまいて、結束バンドで固定すれば完成!

同居子牛がひっぱったりしないようさらにもう1枚まいて…

はたして効果のほどはいかに!

つづく。

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