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2007年1月9日

 木村さんは雑草やリンゴの葉っぱ、大豆を利用しながら何年もかけて土を耕起することなく表面から変えていったのです。
雑草には色々な種類が有ります。その種類によって根の浅いものや深いもの、あるいはタンポポみたいに太くなるものとか…。雑草を含めた植物の根は、自分が成長するために必要な栄養成分を求めて土中を蜘蛛の巣状に、あるいは浅いところに無ければ土中深く伸びていって土の中から養分を吸収し葉、茎、花を形成します。
もちろん植物の種類によっては植物体に含まれるミネラル分の構成も様々です。
 木村さんはリンゴ畑の雑草を年2回刈ってそのまま畑にほったらかしておきます。つまり、土の奥深くから吸収され、雑草に蓄積されている栄養分は土の表面に供給されるわけです。もちろん刈り倒された雑草は数ヶ月もしたら土壌微生物のエサとして分解され、姿形は無くなってしまいます。その分、土の中の微生物はとても豊かになり、写真のように団粒構造を形成して柔らかな土になります。
 ねっ、山と一緒でしょう!チョット違うのは大豆などマメ科の植物を利用して窒素固定菌を増やす技を使うって所ですかね。
これは収穫物としてのリンゴを畑の外に持ち出すから、その分の栄養源を時々補給しないと、土のバランスが崩れて持続的に生産できなくなっちゃうからです。
 雑草ってホントにやっかいな物だって思っていたのですが、こうして考えてみると使い方によってはとても役に立つもんなんですね! ものの見方や考え方をほんの少し変えるだけで新たな発想が生まれる…。皆さんも経営の中で横になって考えてみましょう!
ん、これって水平思考っていうやつ? そんな馬鹿な…。        
(つづく)
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