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ゲストのコラム
「内田千絵の新米日誌その2 「くすりがわからない、、。」」

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2006年11月14日

 牛の獣医という仕事をはじめた4月の頃から、そのときそのとき、ふと感じたこと、思ったことを綴ってみたいと思います。時が経ってしまえば、当たり前のことなのでしょうが、私には、すべてが新鮮でした。

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 車のトランクに、ズラーっと並んだ薬の数々。茶色や透明の、大小さまざまなビンに、ふたの色もカラフルで、ちょっと見た様子、宝石箱のような、ウキウキした感じに見えなくもない。
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 牛を診た先生が、迷うことなく薬ビンたちを手に取り、ささっと調合されて注射筒に入っていく薬の様子を、(どうしても、白雪姫のおばあさんがリンゴに塗る毒を大きなかめで作っているのを想像してしまう)、うっとりと眺めていたけれど、さぁ、自分でやってみようっとなったとき、さてさて困ってしまった。
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 だいいち、薬の名前が、みんなカタカナで覚えにくい。そして、どんなとき(どんな症状)に、どの薬を、どのくらい、どんな方法(筋肉に、血管に、皮下に)で使ったらよいのやら。薬の作り方もけっこう難しい。ビンのどこを押さえて、手のどこに力を入れるとやりやすいとか。あっ、こぼしてしまった、、ということも度々。そして、いまもそうですが、作っているとき、誰かに話しかけられると手と頭が止まってしまう(笑)。
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 体重推測も、なかなか難しいです。薬の量を体重で計算するから、牛を見て大体の体重を目測しなければならないのですが、、。分からないときは、農家さんに尋ねて。農家様、教えていただきありがとうございます。とっても助かります。

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