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戸田克樹のコラム
第82話「蚊がくる前に!」

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2016年4月20日

鹿児島ではすでに桜も散り、午後7時を過ぎてやっと日が沈むような状態に。
季節はもう変わり始め、すでに夏が顔を出しているようです。

先日、阿久根市の農家さんを対象に「異常産ワクチン」巡回を実施しました。
子牛の奇形をもたらすアカバネウイルス、チュウザンウイルス、アイノウイルスの3種混合不活化ワクチンを母牛に打っていきます。

このワクチンは投与時期がポイントです。
重要なのは「蚊が出てくる前」に十分な抗体価を上げておくことです。
子牛の奇形をもたらすウイルスはおもに蚊によって媒介されます。血を吸うときに体に入り込んでしまうのです。そのため、ウイルスを運搬してまわる蚊が発生する前の対処が大切なのです。

ワクチンの投与本数は1日300本前後。普段の診療ではまずこんな本数を注射することはありません(笑)。打って、打って、とにかく打っていきます。
ここで重要なのは打った後の針捨てケース。


(簡単に捨てられるように大きな穴をあけています)

普段はこのプラケースを肩に提げて、打ち終わった注射針はポンポン入れていきます。

ところが!
これを忘れて出発してしまった戸田。
現場にて「あ。忘れてしもーた。(‘ω’)」と大慌てです。

「どないしよー。あ!!」
巡回に同行していただいていた市の担当者さまの車内でじょうろを発見!!!

「貸してください!(T_T)」

ということで、現場で作ってしまいました。

じゃじゃーーん

まぁ、既製品のじょうろにチューブしばって肩にかけられるようにしただけなんですけどね。

ないものは作る。現場では常に試されております(笑)。

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