 |
~へそくりくんのブログより~第10回:堆肥作り⑥ |
コラム一覧に戻る
2016年4月19日
壱岐和牛繁殖農家が挑戦する堆肥作り その6
(※ 堆肥シリーズは、筆者の過去ブログ(2013年6月~2014年4月投稿のもの)を一部改編し転載しております。)
「糸島の酪農家の堆肥事情」
第4回目の完熟堆肥の作成実験結果の前に、2013年8月末に「いとしま動物クリニック 酒井由紀夫先生」をたよって、糸島地区の酪農家の堆肥事情を視察した内容をご紹介します。
訪問した9件の酪農場ではすべて堆肥作成施設が設備されており、内1件では、切り返しだけで作製していた。
残りはすべて、撹拌レーンを設備していた。

ワンウェイ式の撹拌レーン

エンドレス式の撹拌レーン

これはFujino牧場の乾燥レーン、気持ちよく乾燥されています。

この後、ふるいに掛け、袋詰めして出荷されます。
サラサラに近いパラパラです。
今回9件の農場にお邪魔したのですが、皆さん見事な堆肥を作っておられました。
1件では、上記のようなレーンを持っておられない農場があり、そこでは、切り返しだけできれいなものを作っておられました。「水分調整が最大のポイント」と皆さんおっしゃっておいででした。
今回の農場では、皆さん、「固液分離」した後に、水分調整剤として完熟堆肥を投入されていました。それでも堆肥は余るので、畑にまいたり、もどし堆肥として敷料にしたり、近所に分けたりされていました。この方法で、オガコの購入量が減ることも利点です。良い循環が出来ているようです。


糸島は福岡のベットタウンとして、観光の町としてますます充実しています。その核の一つが産直市場「伊都菜彩」。いつも車とバスがびっちりのようです。この雰囲気では、否が応でも「完熟堆肥」作製の必要性に迫られます。
我が壱岐でも、パレットで固液分離できているので(堆肥作り③参照)、この調子でやっていきたいものです。
そして、「良い循環を作って、畜産人が、さらに胸を張って畜産をやってもらいたい。」これが私の願いです。
なにはともあれ、小生の突然の訪問にもご丁寧に対応していただいた酒井先生、また、行った先々で丁寧にお教え下さった農家の皆様有難うございました。
(つづく)
壱岐市家畜診療所 阿部紀次
へそくりくんのブログ
http://ameblo.jp/abenorinori
前の記事 ~へそくりくんのブログより~第9回:鳥害対策④ | 次の記事 ~へそくりくんのブログより~第11回:堆肥作り⑦ |