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桐野有美のコラム
「ルワンダ便り−14 「どの部位でもぶった切り1キロ500円」」

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2011年1月4日

 豚肉はあんまり好きじゃない、鶏肉は高価、となると一番ポピュラーなお肉は・・・そう、牛肉なんです。
 お肉屋さんはナタのようなものを頭上高く振り上げ、肉のかたまりに向かって一気にふりおろします。バチーン!という音とともに、肉や骨の小さな破片が飛び散ります。そうやって切り取った大きなかたまりをドスン!と秤にのせて重さを量り、お客が持ってきた紙袋におもむろに投げ込みます。そうそう、ちなみにこの国ではビニール袋の使用は法律で禁止されています。ビニール袋が街中に散乱すると景観がよろしくない、という理由らしいです。家につくころには紙袋から肉汁がしみ出して大変なことになるのですが気にしてはいけません。
 日本のようにロースだのバラだのと分類して売るようなことはしないので、牛肉料理としては、とにかく骨ごと一口大に切って、トマトソースと塩で味付けして野菜と一緒に煮込む「イソシイニャマ」という料理以外、見たことないです。でもこれ、香味野菜なんかも入っててなかなかおいしい。霜降りはまったく入っていませんが、それでも炭火でじっくり煮込むからか、肉はスプーンの先でほぐれるほどやわらかくなります。

写真:イソシイニャマ

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