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桐野有美のコラム
「ルワンダ便り−3 「悲しみの丘」」

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2009年12月31日

 「ルワンダの涙」あるいは「ホテル・ルワンダ」という映画をごらんになったことがありますか?ルワンダには深く悲しい歴史が横たわっています。歴史と言うにはまだ早い、たった15年前のことです。(http://c-cross.cside2.com/html/bp0ri001.htm
 この国に来てやはり気をつけなくてはならないのはこの出来事についてです。今もルワンダの人々の心にはその爪痕がくっきりと残っており、心身ともにその後遺症に苦しむ人、すべてを失い貧困の罠から抜け出せなくなっている人が大勢います。
 それだけこの国の人の「平和」に対するこだわりは強く、そのことは国の政治にも強く反映されています。ルワンダがまだ紛争中だと思っている人もいるくらい日本ではよく知られていない国ですが、アフリカの中ではトップレベルの治安の良さを誇っています。銃も出回っていませんし、365日24時間、首都はもちろん田舎道にまで二人一組の警察が立っていて、頻繁に車を止めては検問しています。途上国でありながら政治家や警察の腐敗もなく、賄賂を要求されることもありませんし、日没後も女性が外出できる稀有な国です。
 ルワンダを象徴する表現として有名なのが、「千の丘の国」という言葉。ルワンダの国名の語源です。平均海抜1500メートルの土地にいくつもの丘が連なり、熊本県の阿蘇山脈を彷彿とさせます。陽光ふりそそぐ斜面に張り付くように土壁の家や段々畑がひろがり、その上を雲が大きな影を落としながらゆったりと流れていきます。赤道のすぐ近くであるにも関わらず、この標高のせいで気候はとても穏やかで、年間を通じて20℃前後。とても快適に過ごせます。「灼熱のアフリカ」のイメージとは程遠い国かもしれません。

(´ω`)ルワンダの桐ちゃん、元気に頑張ってますよ〜!来年も応援よろしくお願いします。

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