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戸田克樹のコラム
第73話「白血球のおはなし④~ストレスと免疫②~」

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2016年2月15日

交感神経の活発化→アドレナリン→白血球活性化→活性酸素が細胞を傷つける!!

というところまで先週はお話しました。

アドレナリン、実はそんなに長いこと放出されません。なので、白血球が増えたり、その活動を活発化されどさせる作用もある程度時間がたてば収まります。
これは「瞬間的」なストレス反応なのです。

では!
ながーいことストレスにさらされたらどうなるのでしょうか。
ここで登場するのがストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールさん。

「副腎」

という臓器から分泌されるこのホルモンの目的は、「司令官である脳の活動性を守ること」なのです。
(ちなみに、アドレナリンもここから分泌されます)

例えば、
・肝臓で糖を作る(糖新生の更進)
・血糖値をアップ(細胞が血液中の糖を使いにくくする)

というように 脳がストレスかできちんと活動できるようにサポートしてくれます。

さらに、この一方で 強力な 「抗炎症作用」も発揮してくれます

血管の腫れを押さえて、白血球が組織に流出しにくくするとともに、免疫機構の活性を抑え込んで、免疫細胞が暴走するの抑えます。

これで、活性酸素で細胞にダメージが!というようなことは起こりにくくなるのです。
体を守るために頑張っています。

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