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桐野有美のコラム
「お産の話−50 「まずは栄養管理(11)」」

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2008年10月1日

 それでは、こういった産前産後に不足しがちな栄養素を補うにはどうしたらいいのでしょう?
 まずは、栄養管理のはじめの方でお話した「増飼」を過不足なくしっかり行うこと、そのうえで添加剤や栄養補助剤を上手に利用するのがいいのではないかと思います。昔から、産前産後の母牛には、ミネラル豊富な天然の赤土を食べさせていたそうですよね。今はビタミン剤も、カルシウム剤も、その他のミネラル剤も、実にいろんな種類の製品が販売されています。どれもいいものだとは思うのですが、獣医さんや技術員さんに相談して選ぶことをおすすめします。その際に気をつけるべきことは、その製品にビタミンAがいくら、ビタミンEがいくら、ビタミンDがいくら、というふうにきちんと表記してあることです。そして、基本的にビタミンのほとんどは熱や光に弱いので、特に小規模の農家さんではそんなにたくさん使うものでもないでしょうから、小分けになっているものや、保管しやすいパッケージのものがいいと思います。
 次回は、参考までに診療先で実施している方法をご紹介します。
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