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まず、触れた足が前肢だった場合、ちゃんと左右2本とも出てきているか、頭は触れるか、確かめます。それで仔牛に活力があり、母牛もいきんでいるようなら、もうしばらく様子を見ていいと思います。 難産になるパターンでよくあるのが、左右どちらかの足が曲がって、片足にしか触れないものです。これだと、曲がったほうの肩や膝が産道にひっかかって引き出せず、それでも無理して引っ張った結果、がっちりはまってしまって引き出すことも押し戻すこともできなくなることもあります。もし片足しか出ないときは、落ち着いて、一度仔牛を膣より奥に押し戻します。二つ前の回で書いたように、膣はとても狭いので、ここで仔牛の体勢を変更するのはとても困難です。グーッと押し戻し、広くなったところで曲がった足を戻してあげてください。やみくもに曲がった足をぐいぐい引っ張ると、足が伸びるときに仔牛の蹄で産道を切り裂いてしまうことがあるので、手のひらで仔牛の蹄を包むように持ってください。 |