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数面麻子のコラム
第104話:子牛についていろいろ・・・⑫

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2015年10月23日

 哺乳期の子牛達は、いつかはお母さんと離れる時がやってきます。今までミルクを飲みながら固形飼料を食べる練習をしてきた子牛たちは、スターターを1㎏程食べられるようになれば、離乳する時期の目安となります。

 食べ物が変わる、ということは動物にとって、多かれ少なかれストレスとなります。そして、離乳を機に、子牛達の群編成が行われるところが多いと思います。お母さんともさよならして、食事もあったかいミルクはなし、どこぞの誰かもわからない自分と同い年くらいの子牛さん達に囲まれた部屋。子牛にとっては人生(牛生)最初のビックストレスを受けることでしょう。ストレスは、健康にとって最大の敵です。この時期は風邪などの体調不良を非常に引き起こしやすくなります。それらを少しでも防ぐために、牛舎の消毒や敷料の交換をしたり、共同の飼槽や水槽に汚れがないかチェックをしたりなど、入念に準備をして子牛さん達を迎えてあげる必要があります。

 頭数が多いなど、病気が広がりやすい環境下では餌に抗生物質を添加したり、牛さんに無害な消毒剤を水に混ぜるなどして、病原体の増殖を極力減らしてあげましょう。

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