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数面麻子のコラム
第103話:子牛についていろいろ・・・⑪

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2015年10月16日

 摂取した栄養分の同化作用や体内の浸透圧、酸塩基平衡の調節および神経系情報伝達などなど、なんだか難しい言葉が並びましたが、これらにおいて重要な働きをしてくれるのが「ミネラル」です。ミネラルは主要元素と微量元素に分けられ、これらは食べ物から摂取する必要があります。また、なんだが危なそうな元素のヒ素やクロムなども実はごく微量は必要であるとも言われています。
 ミネラルは母乳にも含まれているのですが、ヨウ素やコバルト、セレンは母牛の体内で不足していると、母乳に含まれる量が少なくなってしまい、結果的に子牛でも欠乏してしまいます。特にセレンは火山灰土壌で欠乏しやすく、虚弱子牛や白筋症の原因にもなります。
また、母乳中の鉄の量も子牛の必要量に対して少なくなっているので、子牛を健康に育てるためにも注射で補ってあげることをお勧めしているのです。

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