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寄生虫の話−1 「今日から寄生虫のお話です」 |
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2007年2月21日
牛の現場で「寄生虫」というと、まっさきに思い浮かぶのは「コクシジウム」ではないでしょうか。もしくは「寄生虫」のイメージとして、白くて細くてニョロニョロしたタイプのものや、肝蛭(かんてつ)のような、ナメクジを平たくしたようなペタッとしたタイプのものを思い浮かべるかもしれません。これらのタイプは、すべて体の中に寄生しているので「内部寄生虫」と呼ばれます。それとは逆に、「外部寄生虫」という体の外側、つまり皮ふに寄生しているグループもいます。みなさんもよくご存知のシラミやダニなどがこれにあたります。
牛の背中にたらすだけでいろんな種類の寄生虫を一度にやっつけることができる画期的な薬が発売されて以来、わたしは寄生虫による牛の病気はほとんど解決したかと思っていたのですが、実は違ったのです。駆虫に対する誤った認識がまだまだ多く、また、前述の薬では駆除することのできない寄生虫もいることから、実は今だにいろんな場面で寄生虫が農家さんの邪魔をしているなぁ、と実感しています。

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