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「第2話 「いったいルーメンは毎日何をしているの?」」 |
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2006年8月21日
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さて、肥育牛の仕事は食べて飲んで寝ることですが、それにまつわる職業病もいろいろあります。一般に「代謝病」と言われているものです。 肥育牛の職業病としてみなさんがよく耳にするのは、ルーメンアシドーシス、肝炎、尿石症、代謝性腸炎、食餌性蹄葉炎、脂肪壊死症、筋肉水腫(ズル)、鼓張症、といったところでしょうか。これらの中で、万病のもととなるのがルーメンアシドーシスです。これを中心に、ほとんどの病気がつながっているととらえてもいいと思います。 ルーメンアシドーシス(ルーメンの中が異常に酸性になりすぎる病態)について書く前に・・・そもそも正常なルーメンってどんなルーメンなんでしょう?「病気じゃない状態」を知ることは、「病気の状態」を知ることに必ずつながります。 いったいルーメンは毎日何をしているのか?をおおまかに把握してみましょう。 機能は大きく分けてふたつです。 1.繊維やデンプンを発酵消化し、それでできた産物(揮発性脂肪酸:VFA)を今度は粘膜表面から吸収する機能。 2.たんぱく質を分解してそれを原料に菌体たんぱくという別のたんぱく質を作り出す機能。
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