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蓮沼浩のコラム
第415話:エネルギーと病気 その9

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2015年7月16日

 指の怪我もいい感じに回復してきました。しかし、怪我をするとその後のリハビリが大変ですね。うまくグーがにぎれません(笑)。グーができるまでまだまだ時間がかかりそうです。やはり怪我には気をつけないといけませんね。

 419話で短鎖脂肪酸については紹介いたしました。短鎖脂肪酸はVFAをふくんでいるというお話です。では、中鎖脂肪酸と長鎖脂肪酸の違いはなんでしょう。中鎖、長鎖などというように、炭素の配列が中鎖のほうが長鎖に比べて短いことがまずあげられます。長さが約半分です。中鎖の方は小腸で吸収されるとすぐに肝臓へ行き、エネルギーに変わります。長鎖の方は吸収された後に一度脂肪・筋肉に蓄積されて、必要に応じてエネルギーに変わるという特徴があります。このことから、中鎖脂肪酸は体脂肪がつきにくいともいえますね。他にも代謝経路など違いはたくさんあるのですが、細かいところは省略します。

 では、どちらが給与するのであれば良いのか?

 小生は理屈の上では中鎖脂肪酸の方がいいと思っています。感情の面では中鎖脂肪酸はココナツオイルに入っている!というのが何となくいい感じがします。ココナツオイルにはいっているんだから、間違いないだろみたいなよくわからん理由です(笑)。
 コストなどを総合的に判断して選択されれば良いと思います。どうしても中鎖の方がコストは高めになります。また、乳化して水に溶けやすくしてあるものも幾分お値段が上がります。
 ただ、どうであれ脂肪酸をうまく使うことで子牛にエネルギーを与え、疾病予防、発育改善に役立てるという考え方は中鎖だろうと長鎖だろうとどちらも十分に満たしてくれるので気に入ったのを使ってみてくださいね~!!
 

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