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佐々隆文のコラム
「肥育とストレス−64 「増しエサ(後期のふりかけ)」」

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2009年11月27日

 導入後1年が過ぎ肥育後期に入ると、牛の筋肉の発達時期は終了していると考えられますので、これ以降はひたすらカロリーを上げて脂肪を蓄えたい時期です。この時期に使用するのが「増しエサ」です。私たちの地域では、「ふりかけ」とも言います。中味は各地域で異なるとは思いますが、麦とトウモロコシを半々くらい混ぜたものを使用します。また増しエサには、カロリーを上げて「サシ」をいれる以外にも脂肪の質を変化させる意味もあります。診療所管内の農家さんはトウモロコシの代わりにホミニーフィードを使用します。ホミニーフィードは油脂を多く含むため、柔らかい脂肪の質になります。よって、ホミニーフィードの割合を多くすると、軟脂傾向になりますし、逆に麦の割合を増やすと脂肪の質は固くなります。各農家さんは、枝肉の脂肪の質を見て、増しエサの割合を調節しながら給与して行きます。この増しエサも色々なやり方があるので、次から紹介したいと思います。
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