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蓮沼浩のコラム
第411話:エネルギーと病気 その6

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2015年6月4日

 本日は休みであったために家で本をゆっくり読んだり床屋へいったりしていました。夕方シェパードのホームページを見るとコラムの更新がありません。おかしいな?と思い事務所に連絡してみると「今日の担当は蓮沼先生です」とのこと。やべえ!!!急いで書きます!

 前回離乳の問題をお話ししました。では離乳時の問題とはどのようなものがあるのでしょうか?小生が現場を回っているとよく遭遇する例をあげてみましょう。

1. 離乳した子牛の間でやたらと白癬が広がってくる。
2. 離乳する前まではいい感じに育っていた子牛の被毛が突然ボサついて体も大きくならない。
3. 肺炎や下痢など病気が増えてくる。

 思いつくままに書いてみました。どうでしょうか?皆さんの牧場ではこのような例は有りませんか?
 血液中の総コレステロールを離乳前と離乳後に測る検査が多くの実験でなされています。その結果からいえることは、どんなに配合飼料を食べるようになっても、やはり離乳すると総コレステロールは大きく落ち込むということでした。配合飼料を3kg食べているから離乳しても大丈夫だろうと思っていても、やはり離乳後は大きく総コレステロールが落ち込むことが多くの試験から実証されています。そのために離乳前に十分な栄養を取れていない子牛などは離乳するとすぐに低栄養状態に陥り、先ほど挙げた3つの例のような状態になってしまいます。やはりミルクの力は凄いものがありますね。でも、いつまでもミルクをのませているわけにはいきません。どうしたものでしょう。

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