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佐々隆文のコラム
「肥育とストレス−51 「削蹄編(8)

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2009年8月28日

 無事に削蹄が終わった後のケアーも大事です。削蹄直後には一過性に食欲は落ちます。また、すこし歩き方がぎこちない牛も出てきます。いずれにしろ慣れるまで少し時間が必要となります。左の写真は、削蹄直後に依頼を受けた患畜です。左の前腕部が腫れています。肥育牛の足を削蹄枠に固定して削蹄を行うということは、かなり足に負荷をかけることでもあります。削蹄直後に足の腫れがひどい場合、また跛行があまりにも重度な個体に関しては、獣医の診察を受けた方が良いと思います。こういう物理的な炎症の場合、処置が早ければ早いほど、治りが良いです。ちなみに、写真の牛も1回の消炎剤の治療で、かなり腫れが引きました。また、どうにも牛の姿勢がおかしいなど違和感を感じたら、次の削蹄の時に削蹄師さんと話し合いましょう。削蹄師さんも削蹄により、より良い牛になることを望んでいると思いますから。
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