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伏見康生のコラム
NO.313:ネピアグラス その2

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2015年5月13日

どういうことかといいますと、栄養価が無駄に高い(失礼な表現ですが)粗飼料だと、母牛のお腹いっぱいに食べさせる(DMIを充足させる)とカロリーやタンパクの過剰になり丸々と太ってしまうことがあります。また、大量の草が必要です。
じゃあ逆にカロリーやタンパクを適正値にあわせると、今度はお腹いっぱいにすることが難しくなり、ストレスになって立ちっぱなしや舌遊びが始まります。分娩前の母牛はお腹をいっぱいにしてゆったりと座って反芻をさせることで子宮への血流がよくなりますし、子宮捻転のリスクも少なくなります。
少しボロ目(栄養価が低い)の輸入乾草を使用すると、あまり太らせずにお腹いっぱいにしやすくなりますが、お金がかかり、ビタミンEとβカロチンもあまり期待はできないでしょう。
それらをまるっと解決できるのがネピアグラスというわけです!!

NO.310:ネピアグラス その2

で、このたび鹿児島県某所で30年以上も一切枯れることなく牛のエサとして使われてきたネピアグラスを農家さんから分けてもらい、農業高校にあげてきました。高校では今年矮性ネピアグラスも植えてみるので、収量や性質の違いを観察するのが楽しみです。

NO.310:ネピアグラス その2

NO.310:ネピアグラス その2

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