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佐々隆文のコラム
「肥育とストレス−49 「削蹄編(6)

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2009年8月7日

 前回のコラムで削蹄日には付き添うようにしましょうというお話をしました。それにはメリットも多いのです。肥育牛は、病気の時以外あまり牛を捕まえることはありません。よって削蹄日に捕まえて、枠に入れるというのは滅多にないチャンスでもあります。農家さんによっては、削蹄時にシラミの駆除、外部・内部寄生虫対策としてアイボメックなどを塗布する方もいます。私はそれに加えて、「牛を見る」ことをお勧めします。普段から何気なく牛を見ているとは思います。しかし毎日見ているからこそ、気付かないこともあります。ここでもう一回、肥育の途中経過を確認してみましょう。血統にあった体格になっているか?どこの導入で、導入時のDGはどのくらいあったのか?自分の家の肥育の体型になっているか?瞳孔の開き、足腫れ、被毛の状態はどうか?などをチェックしましょう。もしビタミン欠乏と判断したならば、ビタミンを補給してください。いまいち発育が悪いけど原因が分からないならば、後で獣医さんと相談してもよいでしょう。せっかくの機会ですから無駄にしないようにしたいものです。
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