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佐々隆文のコラム
「肥育とストレス−46 「削蹄編(3)

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2009年7月17日

 今日は、いよいよ削蹄日です。削蹄師さんが来る前に確認することをひとつ。削蹄場所および通路です。牛舎構造にもよりますが、削蹄場所は、2頭マスなど部屋が狭い場合はマスの外で削蹄を行います。削蹄場所に関しては、削蹄する牛の位置と相談しながら決めなければいけません。これからの時期は特にそうですが、日中の日差しのことも考え、日陰の涼しい所がよいと思います。
 次に、マスから削蹄場所までの通路です。マスの外で削蹄を行う場合、牛を部屋から出し、削蹄場所まで連れていかなければ行けません。牛は、マスから出た、うれしさ?恐怖?で興奮状態に陥るものも少なくありません。いきなり突発的な行動を起こす可能性があります。よって、牛が通る通路をよーく確認して下さい。牛が通るのに邪魔な物、不要な突起物などは無いですか? 左の写真を見てください。水飲み場の周りに生えたコケです。人間が歩いても滑ります。もし、削蹄場所までの通路にこのようなコケがあった場合、牛が滑って股裂きなどの事故が起こりかねません。よってゴムマットを敷くなり、ノコクズを厚く敷くなり、対応しましょう。これ以外にも様々なケースを想定してください。せっかくの削蹄です。牛にストレスなく、スムーズに削蹄場所まで行けるように工夫しましょう。
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