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蓮沼浩のコラム
第406話:エネルギーと病気 その1

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2015年3月30日

 小生たち現場の獣医さんは毎日往診をまわっています。そら肺炎だ、下痢だ、怪我しただ、種が付かないだなどなど。抗生物質を投与したり、手術をしたりと何だかんだします。
 治療してすぐに治ってくれればいいのですが、なかなか治りの悪い場合もあります。それこそ今までに何頭も何頭も治りの悪い病気を治療してきました。そして、そんな経験を続けていると、もう外見をみた瞬間にこの戦いは長引くとわかるようになります。そして聴診や触診などするとその予想が確信にかわります。
例えばそんな牛さんを見た時の小生の心の声はというと・・・・

 「うわ~~~、毛がボサボサでガリガリじゃ・・・・。おまけに重い咳しとるな・・・。聴診するのが怖いな・・・・。うわ!!聴診器あてなくても手で触った振動で肺の音がわかる!!やべ、肺炎クソひどいじゃないか!!!農家さんにどう説明すっかな~~~」

 「発情がこないっていっているけど・・・も、もしかしてこの母牛???? ガ、ガリガリやん!!!!これ絶対おかしいって!! 卵巣は・・・・ち、ちっちぇ~~~~。動いてません。あちゃ~~~」

 「うわ、耳下がって頭が傾いている。おまけにガリガリだ!!顔面神経麻痺も起こしているじゃないか!!! ムムム、他にも同じような子牛がいるぞ! む~~~~~、これはまいったな・・・・」

 このような場合はいくら獣医さんが頑張って薬を投与しても、非常に苦しい戦いを強いられます。やはりその病気の牛さんがなぜそのようになってしまったかを考えることが重要です。病気になってしまった根本を改善しなければ、いけません。今回からはこの中でも特にエネルギーについて考えてみようと思っています。


むむむ、、、これは厳しい戦いになりそうだ。どうしたものか・・・。
 
 

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