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戸田克樹のコラム
第24話「卒業論文⑨幸せとストレス」

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2015年3月10日

日々ストレスと戦いながらも一生懸命に生きている全国の皆さん、今日もたいへんお疲れ様です。
今日は身近なストレスについて、トークです♪

「なぜチンパンジーのストレスを卒論のテーマのひとつにしたのか」

動物も私たち人間と同様、「いやだな~。つらいな~。」と思うことがあります。
ストレスを抱えて悩むのはチンパンジーも同じなのです。

第24話「卒業論文⑨幸せとストレス」

野生では
「いつもボスにいじめられていやだな~」(順位闘争によるストレス)
「嫌いなやつが近くにいていやだな~」(個体間の関係によるストレス)
というような、社会生活を送る上で避けられないストレスが生じます。

また、動物園などの人工的な環境下では
「部屋がせまいなあ~。遊ぶものが少なくてひまだな~。」
「人間がたくさんいて、ひっきりなしにやってくるな~。」
というような、野生とは異なる環境がストレスを生む可能性があります。

では、どうしてストレスがあるといけないのでしょうか。

人間の世界でも、長期的なストレスによってさまざまな問題が生じてしまいますよね。それはチンパンジーも同様なのです。自分の体を傷つけたり、「うつ」のような症状を示したり、メスの場合は繁殖機能にも悪影響を及ぼしてしまいます。

野生環境で生じるストレスは仕方ありませんが、動物園などで飼育されている彼らがストレスにずっとさらされているなんてかわいそう!ストレスがない環境で生活できるように何とかできないのかな!と情熱が燃え上がってきますね。
(*’▽’)♪♪
よーし、早速卒論始めるゾ―――!!
 
 
 
ちょっとまった!!!
「ストレス抱えてるかどうかの判断はどうやってするの?」
「人工的な環境が彼らにとってストレスだって本当にいえるの?」

はっ( ゚Д゚)…。
確かに…。
かわいそう!なんて感情だけじゃ説得力もありません。
そこには主観しかありませんから。

じゃあ、まずは本当にストレスを抱えているのかどうか。
そこから検証を始めましょう☆

でも、会話ができないのに、どうやって調べればいいのかな?(._.)
どうしよ…。

つづく。
 
 
 
 
 
 
次回「ストレスって見えないよね?~行動編~」
「ストレスって見えないよね?~ホルモン編~」

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