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佐々隆文のコラム
「肥育とストレス−8 「扇風機の役割(2)」」

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2008年10月10日

 前回の続きになりますが、扇風機がその役割を果たすためには、設置の角度がポイントです。もちろん直下に設置すれば牛床の状態はとても良くなりますが、換気という意味ではあまり有効ではありません。扇風機において換気という役割もとても重要なのです。もちろん夏場の暑熱ストレスや、牛舎内でのアンモニア濃度などにも影響しますし、また冬場に風邪が多発する場合などはその部屋の換気がとても重要になります。この両者の役割を活かすために、扇風機の角度を斜め45度くらいにすることをお勧めします。この角度だと牛床の状態も良好で換気もまずまずとなり、扇風機がその役割を十分に果たしてくれると思います。もっと理想を言えば、写真のように直下型の他に換気用の扇風機を設置できると、夏の暑熱対策および冬の肺炎対策にもとても効果的です。しかし費用の問題(扇風機および電気代)があるので、実際にここまでされている農家さんは少ないですが、もし牛舎の換気不全が疑われる場合、換気用としての扇風機の増設を検討してみてもよいかもしれません。
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