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数面麻子のコラム
第66話:風邪について考えてみる⑤

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2015年1月9日

 2015年初めのコラムです。ところで前々回では解熱剤についてお話をしておりました。今回はその解熱剤について詳しく見ていこうと思います。

 解熱・抗炎症剤は大きく分けてSAIDS(ステロイド性抗炎症薬)とNSAIDS(非ステロイド性抗炎症薬)があります。どちらも治療の際にはよく使われる解熱剤ですが、それぞれ副作用というものがありますので、よく考えて使用する必要があります。

 SAIDsは牛さんにおいてはデキサメサゾンがよく用いられます。デキサメサゾンは少しの投与量で強い解熱・抗炎症作用を示す薬ですが、副作用として白血球の活動を抑制することによる免疫抑制作用があります。ちなみに牛さんがストレスを感じている時(牛に限らず人もそうですが・・)は免疫が下がるということは皆さんご存知の方も多いかと思いますが、そのストレス時に体内から放出されるのもステロイドホルモンの1種なのです。ストレスは万病のもとですね。

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