(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
佐々隆文のコラム
「ビタミンAの話−40 「総括2」」

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2008年7月25日

 「一番良い肥育方法は、どんな方法ですか?」とよく聞かれます。良い肥育および悪い肥育方法との違いは何か言えば、答えは簡単です。良い肥育方法とは儲かっている(経営が良い)肥育方法だと思います。日本全国、肥育期間、血統、使用している飼料、飼養環境や方法など様々です。でもいろんな方法があるけれど、多くの肥育農家さんが、最終的に作り上げる(目指している)枝肉は同じです。だから過程はどういう過程でも良いのです。枝肉成績が3等級平均でも、それで経営に合えば、それは良い肥育方法ですし、たとえ5等級率が6割を超えていても、経営的にプラスでなければそれは良い肥育とは言えません。趣味ならともかく仕事で肥育をしている訳ですから。
 最近の飼料の高騰および枝肉相場を考慮すると、普通に病気なくちゃんと肥育しても3等級以下では収支がプラスにならない時代になってきました。やはり肥育するには、飼料を食べさせなければいけませんが、私たちの力では飼料価格の調整などできません。院長の松本は私たちに、今一番のコスト削減は事故率の低減だと言います。やはり、よく牛を観察し事故を低減させ、上手くビタミンコントロールを行い、瑕疵をなくすことが一番だと思います。
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