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蓮沼浩のコラム
第397話:見てもわからない

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2014年12月18日

 カビに汚染されている粗飼料の話をしましたが、見てすぐにわかるようなカビの汚染は実はそこまで怖くないのです。見てわかるので対応がとりやすいですからね。では何が問題かというと、実は見てもよくわからないカビの汚染なのです。鹿児島大学と共同で小生の診療エリアにある農場で尿のサンプリングをしているととんでもない濃度の尿中ゼアラレノン濃度をしめす農場に遭遇しました。なんでこんなに高い数値を示すのかわからずに大学の先生と一緒に思わず困惑。牧場をみても特に問題となるようなところが見当たらないのです。一体全体何が問題でこのような状態になっているのか?

 水・・・・確かに汚いしあやしいな・・・・ 
 配合飼料・・・・きれいだし、これは大丈夫だと思うんだけど・・・・
 粗飼料・・・・特に問題はなさそうだけど・・・・
 もしかして、く、空気!!!! そんな馬鹿な!!

 など色々と原因を考えて調べてみると、何と粗飼料で与えていたワラのゼアラレノン濃度がとんでもなく高い数値であることがわかりました。では、そのワラはどのような外見だったのか?
 普通のワラよりも少し埃っぽく、やや灰色が強い感じがしましたが、もっとひどいワラはいくらでもあります。おそらくぱっと見ただけでは絶対にわからないでしょう。小生も検査結果を見て初めてわかるくらいですからね。ただ、やはり異常なワラなので普通のワラと大きく違うポイントがありました。

第407話:見てもわからない
見た感じそこまでひどいワラではないのですが・・・

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