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佐々隆文のコラム
「枝肉の話−12 「格付表の見方(基本編)」」

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2007年8月31日

 左図にシェパード畜産の5頭の牛の格付表があります。先ず①番を見てみましょう。歩留基準値が72.5と72以上なので歩留まりはA等級になります。次に肉質等級ですが、脂肪の色沢と質は5等級ですが、他の項目が3等級なので、格付けは低い方の3等級となります。よってこの①番の牛の格付けは「A-3」となります。
 次に②番の牛です。同じ要領で歩留基準値が71.5なのでB等級、肉質等級は①の牛と同じように3等級となるので、格付けは「B-3」です。
 ③番の牛は歩留基準値が73.5(72.0以上)なのでA等級です。そして肉質等級を決める項目のうち3つは5等級ですが、BMSナンバーが7であることから脂肪交雑は4等級となり、よって肉質等級は低い方の4等級となります。すなわち格付けは「A-4」です。
 ④番の牛はBMSナンバー10番の「A-5」等級です。しかし瑕疵に「ウ」、部位に「ロース」の文字があります。これは枝肉のロース芯にシコリがあったことを表します。
 最後に⑤番です。この牛は歩留基準値は71.9であり、肉質は各項目とも3等級なので、「B-3」と格付されるはずなのですが、歩留補正①が付いているので、B→Cに1ランク格落ちされています。かなり筋間脂肪が厚かったことが推測されます。
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