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佐々隆文のコラム
「第16回 「スタンディング発情」」

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2006年12月28日

 牛の発情期には以前お話したように、エストロジェンの影響で外陰部の腫脹や充血、発情粘液を漏出したりする発情徴候を示します。
 さらに目つきが鋭く、音に敏感になり、うろうろ歩き回り、雄を探し回るような行動をとります。
 また発情牛は、他の同居牛に乗駕しようとするマウンティングを行います。マウンティングは非発情牛でも見られますが、この場合、逆に他の牛が乗ろうとすると嫌がります。他の牛が乗駕しようとした時それを許容する行動(スタンディング)は発情牛にしか見られません。
 すなわち少し厳密に言えば、牛が喚いたり、粘液を見つけたりしたら発情を見つけたことにはならず、発情兆候を見つけたことになるのです。
 真の発情発見はスタンディング発情を見つけたときなのです。
 ただし1頭で隔離して飼養している農家さんの場合などは、例外です。そのあたりは臨機応変に!
 写真は繋ぎの農家さんです、繋ぎでもちゃんとスタンディング発情は確認できますよ。
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