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佐々隆文のコラム
「第3回 「去勢と雌の同居」」

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2006年8月21日

 まき牛の話で思い出しましたが、多くの肥育農家さんは雌と去勢は別々のマス(ロット)で肥育されている一方で、頭数の関係からたまに去勢と雌を混ぜて肥育されている方がいらっしゃいます。
 このとき去勢の中に雌を1頭だけ交ぜると雌は去勢なみに大きくなりますが、逆に雌のなかに去勢を一頭交ぜると、去勢はあまり良く発育しません。
 これは餌(カロリー)の問題もあるとは思いますが、牛の世界も女性のほうが強いのかな?なんて思います。そうは言っても雌を去勢の中に交ぜると、発情の際、ひっきりなしに去勢が乗駕するため、雌牛は全身に汗をかきながら逃げ回ります。ある農家さんは、これが運動代わりになるから去勢なみに太るんだと言っていました。
 なにはともあれ、この乗駕により事故発生の危険性が高まるため、やはり去勢と雌は別々に飼育したほうがいいかもしれません。
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