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松本大策のコラム
気圧と牛さんの病気

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2014年7月14日

 僕がまだ駆け出しだった頃、農業共済組合(当時はまだNOSAIではありませんでした(笑))の全国発表会で、確か千葉農業共済の先生だったと記憶しているのですが、毎日の気象情報と牛さんの病気の発生率について発表なさっていました。

 その先生の調査では、気温や湿度よりも、気圧の変化と消化器病との関係が強かった、ということでした。

 気圧が大きく動く時には、急性鼓張症や、第1胃の運動が低下して食欲が低下する「ルーメンアトニー」という病気が多発しやすい、とのことだったと記憶しています。(なんせ4分の1世紀も昔のことなので、多少おぼつきませんが(涙))

 ここのところ、台風の影響で牛さんの調子が悪いという相談を沢山お受けしていて、お答えしている時にふと昔の記憶がよみがえった次第です。

 こういう状態の時は、消化器の運動を改善するネオスチグミンみたいな注射や、神経の動きをよくするビタミンB1(アリナミンなど)やビタミンB12(メチコパールなど)を使うと改善することが多いのですが、やはり本当はきちんともよりの獣医さんに診ていただくことです。

 もしなにかの悪い病気だったら大変ですからね。

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